スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

透明に在る

別窓で開きます別窓で開きます
23日、ともだちの個展に行ってきました。
その日が最終日だったのですが
とってもすてきな展示でした(*゚v゚*)
 
こういうのって見る人が解釈して楽しむもので、
美術館なんかでは制作意図というか
「答え」は絶対に教えてくれません。
「こんな見方もある」「実はここに工夫がある」
ってことは教えてくれるけど、
解釈は鑑賞者に委ねるべきだと指導されてるそうです。
(監視員の子が言ってた)
 
でもこういう個人的な展示会では
制作者の制作意図やコンセプトも聞けるから楽しいです。
自分の解釈や気付いたところを話しながら、
新しい視点を見つけていけるのが本当に刺激的。
 
でもこういうのは「デザイン」だからってのも理由のひとつです。
基本的に、デザインは答えや意図がないといけません。
こういった考えに基づいて、それを伝える為にこう表現したっていう「答え」がある。対して美術館にあるのは「アート」なので、表現は表現者の自由なのです。

 
*
 
今回の展示会のタイトルは「unconscious/subconscious」。
consciousは意識的って意味だから、
無意識的/潜在的内面の表現ってことだと思う。
 
人間って、多分ほとんどが無意識なんですよね。
生命維持に関する機能についても
感情の制御についても。
「笑いたい」と思っていても楽しくないと笑えないように。
自分の意思で動かせる部分って酷く少ないんです。
健康を失うとそれがすごく分かる。
 
で、そのなかにあることばにならないものたちを
形にして、空間を飾って、
こうして表現できるというのは素敵だし興味深いです。
自分のなかに何があるのか。
形になって初めて気付く部分も多くある。
 
*
 
作品の主体は、まずは時間の流れでした。
これは人が生きてることを考えると必然ですね。
そしてその流れの中で散らばっていくイメージたち。
日記から空想、ぽんぽんと派生する何か。
大きな時間の流れから外れていく何か。
 
この子はテキスタイルで染色を学んでいる子で、
布はぜんぶ自分で染めてます。
カラフルな見た目もすっごく可愛かった!(*´▽`*)
 
私がいちばん気に入ったのは色と無色の対比でした。
色つきの糸を囲む透明のテグスや、
透明のグラス、カップ。
角度によって見え方が変化するし、
近寄らないと見えないところや
光を反射してキラキラするところが凄く良かった。
 
担当の先生的にはグラスはいらないらしいんだけどw
私はグラスがあるほうが絶対いいと思うなあー。
 
*
 
久しぶりに展示を見て刺激的でした★
やっぱりたまにはちゃんとこういうものに触れないとダメだー
感覚がどんどん鈍ってしまう。
他者の感性に触れると本当にドキっとすることがたくさんあります。
面白かったーーー。
 
スポンサーサイト

「コインロッカー・ベイビーズ」村上龍

コインロッカー・ベイビーズ 上コインロッカー・ベイビーズ 下コインロッカー・ベイビーズ 上
(紀伊LiveD楽天FC2)
 
コインロッカー・ベイビーズ 下
(紀伊LiveD楽天FC2)
 
★★★★☆
 
1980/01 村上 龍
 
☆文庫版は下部にあります

ずっと読みたかったこの本。
やっと読むことができました。
 
村上龍の本って村上春樹の隣に置いてあるし、
まわりでも混同してる人が多いようなので
なんだか気になって何冊か読んだのですが、
あの文章の流れが好みではありませんでした。
 
淡々と、結果を排出し続ける機械のような印象を受ける。
そしてとても眠くなってしまうんです。
でもこれはいいから!ってお勧めされていたので
いつか読もうと思ってました。
 
文章は相変わらず淡々としていました。
事象の羅列。
何が起こった、どう感じた、こう行動した。
とにかく読点が多くて、起伏というものがない。
なんかね・・理論的ってかんじ・・
でも読みました。
内容はすっごく面白いから読みました。
めちゃめちゃ眠くなって何回も寝ちゃったけど読みました。
 
キクとハシって名前が似てるので
最初はどっちがどっちかよくわかんなくなって苦労した。
でもどんどん成長していくのね。
物語のなかでこんなにも時間が経過するのって珍しいと思う。
その成長過程がすごくすごく興味深くて
どんどん先が気になってしまうかんじでした。
 
主人公の2人はそれぞれに考えて
自分を探しながら進んでいきます。
苦しかったり楽しかったり
奇妙に交錯しながら進んでいく。
この2人の関係はとてもすてきだと思った。
そして、その関係性は実際の兄弟と似てる。
お互いに感じるコンプレックスや愛情、すごく分かる。
 
私はキクになりたいと思った。
だって凄く格好良い。
だから私はハシなんです。
ハシにすごく似ていると思う。
様々な側面において、似ていると思う。
見ていてつらかった。
 
それからアネモネが好きです。
たまに見せる恐怖の顔がたまらない(←変態w
アネモネもかっこいい。
すごく好き。
 
でも結局は、母親に回帰するのでしょうか。
あの2人が求めたものというのは。
私たちが求めているものというのは。
生命と向き合ったとき、
ひとはこういうふうになるのかもしれない。
自分の中身、本質、自分と他者との関係性、
そういったものを探してさまよっているのかもしれない。
私たちもね。
 
ああいった形で終わったのは意外でしたが
ほんとうに面白い小説だった。
面白い・・というより、興味深い・・かなあ。
相当な知識が詰め込まれてた。
おすすめーー。
 
コインロッカー・ベイビーズ 上(講談社文庫)コインロッカー・ベイビーズ 下(講談社文庫)コインロッカー・ベイビーズ 上
(講談社文庫)

(BK1紀伊LiveD楽天FC2)
 
コインロッカー・ベイビーズ 下
(講談社文庫)

(BK1紀伊LiveD楽天FC2)
 
1984/01 村上 龍

 

「鉄道員(ぽっぽや)」浅田次郎

鉄道員(ぽっぽや)鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)鉄道員(ぽっぽや)
(BK1紀伊LiveD楽天FC2)
 
鉄道員 (集英社文庫)
(BK1紀伊LiveD楽天FC2)
 
★★★★☆
 
1997/04
浅田 次郎

映画になってたから大作だろうと思ってたら短編集でした。
 
о 鉄道員
о ラブ・レター
о 悪魔
о 角筈にて
о 伽羅
о うらぼんえ
о ろくでなしのサンタ
о オリヲン座からの招待状
 
ああ・・・どれもよかった。
短編独特の浅さに落胆することなく読めました。
 
 
【鉄道員】
 
こんなに短い話だったのか。
これをあれだけの映画にするとなったら・・
だれるよなーw
映画はあまり好きじゃなかったんです。
なんていうか・・時間が緩やかすぎて疲れた。
雰囲気は好きだけどね・・高倉健かっこいいし。
でも原作はもっとよかったです、すごくよかった。
こういう話だったのねー。
読んでよかった。
家族の身になるとやはり悲しいけれど
鉄道員に身を染めた姿はとても格好良かったです。
 
 
【ラブ・レター】
 
泣いた・・・
なにこれーーーー!!ああもう!
にんげんとしての真ん中に触れられました。
切なくてあったかくなる。
すごくよかった。
いちばんよかった。
おすすめです。
これも映画化されてるんだってー
すごく見てみたい。
白蘭ってどんな顔で描かれているんだろう。
 
 
【悪魔】
 
面白いなあ・・
ラブ・レターのあとにこれがくるのもイイなあ。
不安に満ちていました。
ゆらゆらとたちこめる恐怖。
ラストシーンの家庭教師が良かったー。
 
 
【うらぼんえ】
 
おじいちゃん!!!
めっちゃ素敵!!!
理不尽で納得いかないけど
家族のあたたかさに涙が出ます。
 
 
やはり全体を通して感動系でした。
浅田次郎好きだわ・・
 

「天国までの百マイル」浅田次郎

天国までの百マイル天国までの百マイル (朝日文庫)天国までの百マイル
(BK1紀伊LiveD楽天FC2)
 
天国までの百マイル(朝日文庫)
(BK1紀伊LiveD楽天FC2)
 
★★★★☆
 
1998/11
浅田 次郎

初めての浅田次郎。
たぶんこれ、母親がもっていたような気がします。
表紙になんとなく見覚えがあったので借りてみました。
調べたら映画にもなってるんですねー。
 
とても穏やかな文章だと感じました。
このあとも何冊か読んでるのですが
どれにも共通して、真ん中にひとの暖かさがある。
読んでいて気持ちがいいです。
ああ、人間っていいなあと思う。
 
この本では家族の情が主題になってるけど、
家族の関係って難しいですよね。
うちの家もすこし特殊なのです。
婿養子で自営業の父と、家長として偉ぶっていた祖父。
その関係はすごく張り詰めていて、
夜になると父はよく私たちを殴りました。
けれど現在はすっかり衰えてしまった祖父母には介護が要る。
公務員で気丈な母は、自分の楽しみで頭がいっぱい。
だからお互いに気遣えなかったり、憎んだり、蔑んだりもする。
家族だからって無償の愛情をもって相対できるわけじゃない。
 
この家族のなかにある空気も、
許容できない家族を抱えたひとたちのものだと思う。
だけどそんな中、自分の人生のすべてをかけて
母親を救おうとする安男の姿は痛く響きました。
本当に痛かった。
私はここまでできるだろうか
私は多分、祖父がいなくなっても泣けないと思う。
凄く苦しい思いをしているけれど、安男を羨ましく感じます。
 
それから、安男の出会う人々は本当に気持ちがいいですね。
人のために何かをする力って素敵です。
こういうとき人間でよかったって心から思う。
 
ああでもマリさんは切なすぎました。
泣かされました。
愛情ってなんだろう、そういうものなのかな。
やるせないよー・・。
 
すごくいい本です。
年齢によってどんどん印象がかわっていく本だと思います。
また数年後に読みたい。
 
*
 
ちなみに、モデルとなった病院は実在するそうです。
千葉県の鴨川(作中では鴨浦)にある、亀田病院ていうとこらしい。
すごく評判のいい病院なのだそうです。
この病院は浅田次郎のほかの小説にも出てきてました。
 

「象の消滅」 村上春樹

「象の消滅」 短篇選集 1980-1991「象の消滅」
短篇選集 1980-1991

(bk1紀伊LiveD楽天FC2)
 
★★★★☆
 
2005/03/31
村上 春樹

ニューヨークで出版された短編集です。
原題は「The elephant vanishes」。
これと同じ構成で17編が収録されていて、
しかも英訳されたお話の再和訳もある。
面白い試みだなあ。
 
まえがきも良かった。
人間味があって村上春樹が更に好きになったよ。
 
収録内容は以下の通り。原題と違うものもあります。
 
о ねじまき鳥と火曜日の女たち
о パン屋再襲撃
о カンガルー通信
о 四月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて
о 眠り
о ローマ帝国の崩壊・一八八一年のインディアン蜂起・ヒットラーのポーランド侵入・そして強風世界
о レーダーホーゼン
о 納屋を焼く
о 緑色の獣
о ファミリー・アフェア
о 窓
о TVピープル
о 中国行きのスロウ・ボート
о 踊る小人
о 午後の最後の芝生
о 象の消滅
 
 
私は短編集は苦手なのだけど、
これだけ収録されていると読み応えがあります。
様々な感情喚起ができてとてもよかった!
 
これ、表紙に使われている作品の実物を見たんです。
大学の教授が展示会に借りてきてくれて・・
すごく素敵でした。
左右対称でないところもいい。
 
 
好きな作品は以下に。
 
 
【ローマ帝国の崩壊・一八八一年のインディアン蜂起・ヒットラーのポーランド侵入・そして強風世界】
 
とても短いお話。
轟音と静寂の差がなんだか気持ちよかったのと、
終わり方がすごく好き。
ああ、そういうこと、って思ってすこし笑っちゃう。
そしてこういう生き方ってすきです。
 
 
【ファミリー・アフェア】
 
私には男兄弟がいないから
その関係性についてよく分からないのだけど
この、無音の了解というか気遣いというか
そういう空気がとても好きでした。
なんだか夢一夜を思い出しちゃうかんじw
すこしだけ切なくて、すてきです。
 
 
【午後の最後の芝生】
 
この本の中で一番好き。最高。
人間と人間。
この世界をつくっている、ちいさな関係性が好きなんです。
こうしたきっかけで生まれる世界。
何も語られないけど
言葉にすると失われるものってあるから
 
主人公も家主もかなり好き。
すごく好き。
そしてこの芝生の上を裸足で歩いて、
夏の暑い日には水をあげたいと感じました。
 
 
「象の消滅」もなかなか好き。
王宮を守る蛇、すごく印象的な文章でした。
ゼヒ原文確かめてみてください。
 
「眠り」はかなり怖いです。
これがアメリカに受け入れられるのかあ・・
でもいくら家族で、いくら愛し合っていても、
人間はひとつにはなれないし完璧に理解などできないから
そういう面で共感を得るのかしら。
 
「踊る小人」も少し怖いです。
「緑色の獣」はかなしくなる。
 
それから、どの作品にも共通するけれど
村上春樹の「僕」ってすごく魅力的です。
 

アフィリエイトならバリューコマース

アフィリエイトのおはなし。
私は本のことを書くのがスキなので、
バリューコマースを利用させていただいています。
いろんな本屋さんの情報にリンクが貼れるのがいいなあと思って。
 
こういうアフィリエイトのサイトは色々あるらしいのですけど、
ここはYahoo!と提携しててシステム的に安定してるらしいです。ASPね。
 
広告主は1600社もあるそうで・・凄!
たまにふらふら見てると、面白そうだな~って思います。
私は今のとこ本屋さんしか使ってないけど、
雑貨とかがあるのもいい★
人によっていろんな使い方ができそうですー。
広告にも色々あるし。
私は商品を説明しやすくなるのがウレシイなあと思ってます。
 
今体調を崩して外で働けない状態なので、
本を読んだりネットをすることが多いのですけど、
そんな生活のなかで見つけたいいことを
記事にできるのがささやかな楽しみ。
だからべつに儲けようとかそういうんじゃなくて、
個人的には情報源として活用させていただいてます(*´▽`*)
 
今日も本読んだよーーー。
スポンサードPost by Blog de Baito(TM)
 

「エンド・ゲーム」恩田陸

エンド・ゲーム―常野物語 (常野物語)エンド・ゲーム―常野物語 (常野物語)
(bk1紀伊LiveD楽天FC2)
 
★★☆☆☆
 
2005/12 恩田 陸

常野(トコノ)物語・3部作の最終巻らしいです。
 
1)光の帝国
2)蒲公英草子
3)エンド・ゲーム
 
私はまだ光の帝国だけ読んでません・・
でもこれ、光の帝国の中の「オセロゲーム」というお話の続編らしい。
なるほど、オセロと言われれば「裏がえす」「裏返される」が想像しやすい。
多分光の帝国を読んでからのほうが良かったんだろうな・・。
 
内容は暗いです。
出口の見えない生き方。
家族以外には味方のいない世界。
とっても生きづらくて、読んでいて苦しいです。
でもこういうのって現代に通じているのかもしれない。
他者の歪んだ部分、私はいつも恐いと感じる。
私はそういうのに敏感で
ちょっとした仕草や返答で相手の真意を読んじゃうんです。
勿論それは偏見に満ちているかもしれない。
只私がそう捉えてしまっているだけかもしれない。
でも、この人たちもきっとおんなじ。
他者の歪みが見えてしまって
自分の領域を確保することで精一杯で
他者との関わりが恐い。
そういうのは分かる気がします。
 
でも本当にずっと闇の中にいる感じで、
誰を信用していいか分からないからすごくつらいです。
誰も彼もが敵に思えてしまう。
「絶対悪」なんて実際は存在していないのだけど
許容できない存在は「味方」ではあり得ないから。
 
最後まで懐疑心に満ちています。
不安と恐怖でいっぱいです。
それが私は受け入れられなくて、
逃げてばかり、泣き言ばかりのこの家族に反感すら感じてしまう。
んん。あまり好きな本ではありませんでした。
 
それでもやはり圧倒されます。
想像力に。表現力に。
 
しかしなんだか火浦さんが哀れすぎる・・
私は彼の無感情さと、ひととき見せた感情のほつれが好き。
彼にはこの先いい人生を送ってほしいです、ほんとに・・。
 
 
本よみうり堂に常野物語についての記事があったのでリンクしておきます。
「失ったもの 伝える一族」
 

かいてるひと

こも

こも (como)
フリーデザイナー。
少しだけプログラマー。
DG:flash.web.graphic
PG:as.php.perl.js.c
院卒28歳、めがね好き。
FC2プロフ

気が向いたらこちらも

ブログ内検索

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。