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「笑の大学」三谷幸喜脚本

笑の大学 スペシャル・エディション [DVD]笑の大学
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★★★☆☆

2005/05/27
監督:星護
原作、脚本:三谷幸喜
出演:役所広司、稲垣吾郎

三谷幸喜は、「ラヂオの時間」で知りました。
とにかく見てみて!って言われて
母親が興味を持ったらしく、
私も一緒に見たのがきっかけ。
それで三谷幸喜はすごい、って思いました。

喜劇ですねー。
とってもシンプルに喜劇。

深く考えなくていい。そして笑える。
ちょっとした人間ドラマがある。
ただ感じるだけでいい。
身を委ねたら世界が浸透する、そんな感じ。

で、この作品は、
ほんとにほんとにほんっとーーーーにシンプル。
なんもかも削ぎ落とた喜劇だと思う。

というのも、場面がほとんど展開しない。
魅せているのは脚本だけ。演技だけ。
ある意味圧巻です。

どうも舞台っぽいなあと思ったら
もともとは舞台用の脚本だったそうです。納得!

ただ、だからこそ「映画」としての魅力には欠けると思う。
演出とか編集とか音楽とか
そういう楽しみはあんまりなかった。

んでもそれを差し引いても面白い映画なので
一度は見てもいいかな。
なんで「笑の大学」なのか。
笑は学ぶものなのか。
そのあたりがテーマっぽい。
 
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「アンダーグラウンド」村上春樹

アンダーグラウンドアンダーグラウンド
(FC2)

★★★★☆

1997/03
村上 春樹

考えさせられる、という視点で★4つ。
地下鉄サリン事件のインタビュー小説です。
小説ではありませんが
純粋なインタビューでもないと思う。
というのは、彼独特の言い回しが
ところどころ繰り返されていて
全体の色調がまとまっているから。
純粋なインタビューならばこうまとまらないんじゃないかと思う。

(wikipedia参照:地下鉄サリン事件松本サリン事件

対談形式ではなく、
読みやすさに配慮してか
語り口調ながらもするする読めるように構成されています。

地下鉄サリン事件の被害者が、
あのときどう思ったか。
何を見たのか。
実際の光景とはどんなものなのか。
そういう事実が、
各自の認知を通してですが
いや、多分だからこそ、
生々しく伝わってきます。

症状の軽い人も思い人もいる。
でもそれは
人間性の差ではなく
社会性の差でもなく
なんらかの決定的な差異があるわけでもない。
ただ偶然、
サリン電車に乗り合わせてしまって
そのときの風の方向や位置関係によって
実に様々な影響を与えていました。

想像するだけでも壮絶な光景なのだけど
みんな、それが何を意味するのか分からない。
混乱する中央。(救急、警察等)
来ない救急車。
目の前で倒れたままの人々・・・・・・。

成す術がない。
恨む相手も分からない。
というか、まず、理解ができない。これは何?

私の実感として、
若い世代は
あまり責任を他人に押し付けない気がする。
その分かえって 自分に責があると思ったりもするのだけど

全体としてオウムに対する感情は
「絶対に極刑」もしくは
「よく分からないが責任を果たすべきなのでは」
という2種類に大別できると感じています。

極刑だというのは、割と高齢者に多い。

たぶん社会の、環境の、違いなんだと思う。
私達(若い世代)は個性を重視されて育ったから・・・・・・
そういう人がいることも認識している。

昔の人たちは、
社会的不適合者は病人として隔離されたりして
一般に受け入れられることはなかったんだろうな。

人間じゃないのだから、
人間の法律をあてはめるのはおかしい。
そういう文章が 印象的でした。

昔の人は一途だ。
若い人たちはその責をどこにぶつけるでもない。
ただ、実感として在る不調を受け入れて戦う。

私が面白いと思ったのはそのへんでした。
あとは個人の認識の差こそあれ、
大抵そのとき駅で起こった事実についてのお話でした。
同じ電車に乗っていたひとたちは
だいたい似たような認識をしています。
たまに頭のとても良い人もいたけれど。

けっこう分厚い本ですが
中身は延々とインタビューです。
べつに飽きることはないのだけど、
村上春樹独特の言い回しが多用されていて
その新鮮さを失っていったのが残念。

でも興味深い本です。
1度は読んでおいていいと思います。
(作るのも大変だっただろうなあ)

私は一度命を落としかけてるし
日常のなかで突如起こる事件にも遭遇しているから
いつも「いま死ぬかもしれない」って思って過ごしてるけど、
そういう、
命に対する執着というか
幸せな時間を大切にしなくてはとか
そういう気持ちになると思います。

最期の、和田さんの話はすごく苦しかったです。

そう、
本当に苦しいのは残された人なんだよね。
だから私は
そのために死ぬことはできない。
ちゃんと生きなくては、って思います。
 

「トニー滝谷」市川準監督

トニー滝谷 プレミアム・エディション [DVD]トニー滝谷[DVD]
(FC2)

★★★☆☆

2005/09/22
監督:市川準
原作:村上春樹
出演:イッセー尾形、宮沢りえ 他

「レキシントンの幽霊」に収録されている短編の映画化。
あまり印象に残っていない本だけれど、
村上春樹の世界を具現化するって
興味深くて見てみた。

村上春樹の描く人物には表情がなくて
それが難しいって
監督が語っていたらしい。
ああ、その言葉はぴったりする気がする。
あまり感情が揺らがないよね。
人間なんだけど、
現世とは少しだけ一線を引いている感じ。
現実を受け止めながらも、
確固たる自分は揺らがない感じ。

映画は、
終始語りが入っていて
ちょっと勿体無い気もした。

淡々とした雰囲気はとても伝わるんだけど
映画でしかできない方法で
表現してみても良かったんじゃないかなぁ?

でもゆーーーーーったりとした時間の流れ、
だけど抗えない恒常的な流れ、
そういうのがすごく響くかも。

宮沢りえが綺麗。
色調も好き。

音楽は坂本龍一。
流れがとても滑らか。
淡白でもなく、粘着質でもなく。

全体として、
村上春樹の世界観はよくできてるかも知れません。
映画単体として見ると
ちょっとあまりにも緩やかかな・・・とは思うけど。
響くものは、あります。
何度か見たほうが深く感じられそう。

全体を覆う喪失感と生命、
少し悲しいお話です。
もう一度原作を読みたいなあ。
 

かいてるひと

こも

こも (como)
フリーデザイナー。
少しだけプログラマー。
DG:flash.web.graphic
PG:as.php.perl.js.c
院卒28歳、めがね好き。
FC2プロフ

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