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「柔らかな頬」桐野夏生

柔らかな頬〈上〉(文春文庫)柔らかな頬〈下〉(文春文庫)柔らかな頬〈上〉(FC2)

柔らかな頬〈下〉(FC2)

★★★★☆

2004/12
桐野 夏生

久しぶりの桐野夏生。
あとで知ったけれど直木賞受賞作品らしいです。
ちなみに直木賞は大衆小説が対象で、
芥川賞は純文学が対象なんだって。

さてこの本、
途中で出てくる「柔らかな頬」を連想させる表現が
甘くてさらさらしていて心地よいものだったので
この内容には驚愕。
ミステリーではなかったと思う。多分。

描かれているのはなかみ。
にんげんのなかみ。
ゆれるもの、
不安定なもの、
安定を求めて歩き続けて、
そのうち目的を忘れて
それでも歩かなくてはいけない人間たちのなかみ。

苦しい話だった。
だけど切り替えがうまくて、
引き込まれる。
つくりがいいってことなんだろうなー。
表現力ではなく、つくり。
切り込み。
揺れ方。
それが深く響いた、いい作品。
オススメできるような雰囲気のものではないけど
ほかにこんな本もないのではと思う。

私は、主人公はけっこう好きだった。
執着心に惹かれたから。
生き続ける意味の虚空の前でなお
自ら生きようとする姿勢が
私がいま最も欲しいものだと感じる。

(追記)
私は本の感想を書くとき
30~50くらいの記事を読むのだけど
その中にこういう文があった。
>この本は絶望を味わった事がある人には希望。
成程。
そういう考え方はできるかもしれない。
私にとって希望というほどではないけど、
救いになったのは事実だ。

(さらに追記)
描かれなかった初期設定見つけました。
これもびっくりした・・・
けど、いま思えば納得。
納得したけど、
かなり、
遣り切れないものがある。。

ところで「顔に降りかかる雨」は初めて読んだ桐野夏生作品。
シリーズが想定されてたなんて偶然だなぁ。
「OUT」を読んでみたくなりました。
 
 

コメント

はじめまして。
コメントとTB、ありがとうございました。
桐野作品はどれも重たくて暗くて、
読んでいると何度も肌が粟立つのですが、
それでも読まずにはおれない何かがあるように思います。

また是非遊びに来てください!
  • 2009-05-12 00:02
  • URL
  • raycat #-
  • Edit

★raycatさん

わあ!コメントありがとうございます。
そちらの記事が
あまりにも私の印象を的確に表現していたので
ついコメントしてしまいました。

私はまだこれが2つめの桐野作品なのですが、
どれも重いんですかー。
けどそれを直視して描くことって
きっと凄い力を使うことなんでしょうね。

他の作品も読んでみたいです。
いま歯OUTがとっても気になる!
またお邪魔させていただきます*
  • 2009-05-12 00:18
  • URL
  • おうみ #6gizW44w
  • Edit

TB遅くなりましたがありがとうございます。
最近の桐野作品はマニアックすぎるものになっているので余り読んでいません。
初期の頃の作品が僕は好きです。
これからもよろしくお願いします。
  • 2009-06-02 10:07
  • URL
  • 店長スペシャル #-
  • Edit

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『柔らかな頬』

桐野夏生 『柔らかな頬』(文春文庫)、読了。 少女の失踪事件を舞台装置としながら、 その家族や関係者の人生を描いて行く作品。 北海道...
  • 2009-05-11 01:05
  • 観・読・聴・験 備忘録

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