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「流星ワゴン」重松清

流星ワゴン (講談社文庫)流星ワゴン (講談社文庫)
 
★★★★☆
 
2005/02 重松 清

絶望的な現実。
その壁は圧倒的な力を持って立ちはだかっていて、
成す術も無いところから始まる。
分かるなあ。
こういうとき、しんじゃってもいいのにって思う。
ひと一人の力はあまりにも小さい。儚い。
現実に抗うには、力が足りないんだ。
 
迎えられた見知らぬ父子のワゴンに乗って、
連れて行かれる大切な過去。
知りえなかった真実。
見落としていた現実。
それは誰にだってある筈だ
気付いて欲しかったけど、気付いてもらえなかったもの。
 
ただこの主人公の場合は平和ボケしてただけなんだよな。
問題の原因がはっきりと主人公にあるわけではない。
親として、失格となるものでもない。
子供を信頼して 幸せな家庭を持って
そのウラガワには全然気付かなかっただけのこと。
そこがちょっと、難しいなあと思う。
そういうものなのかな。
現状に満足して、ウラガワをよく確かめもしないで、
知り得ないところまで踏み込んでいかなきゃいけないのかな。
でもそれは疑念だよね?
疑念を持たれたら悲しいよね?
私は、そこはちょっと分からないと思った。
そこまでして全部知らなきゃいけない理由はないと思った。
 
この本で良かったのは主人公が自分の父親と同い年になれたこと。
短気で喧嘩早い父親と、悔やまれる過去と、自分のすべき行動と。
テンポよく話が展開していって
それが心地よかった。
父親の、自分への失望とか、そういうのも良かった。
人間らしくて。
 
残酷な現実との戦いは続くけど、
その中の自分の揺らがない立ち位置を決めたとき、
現実はすこし柔らかくなるのかもしれないと思った。
 
ワゴンの父子のこともすき。
家族って不思議だ。
 

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こも

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