ずっと読みたいと思いながらも、
ベストセラーということで読みたくなかった本。
でも機会があって人に借りることができたので読んでみました。
最初の印象は、つかれる・・・。
文章と文章に脈絡が無い。
時系列は整っているものの、流れというものがまるで無くて
思い出された過去の記憶をぽつぽつと聞いているような感じです。
流れがない文章というのは、ずっと読んでいると疲れちゃう。
それから、家庭環境が特殊であることを
「かわいそうだけど哀れまなくていいよ」と言ってるみたいで
なんだか素直に共感することができませんでした。
だけど、
どんな環境で育ったか、
どんな影響を受けて自己確立していったか、
そういうことはとてもよく伝わってきます。
ドキッとすることもある。たまには微笑ましいことも。
内容は悪くないです。
ただ、著者の身勝手さばかりが目についてしまって
私にはどうしても共感することができないまま終わっちゃいました。
いつまでも親のお金で暮らしていたり、
ふらふらと生活していたり・・
それでも人は生きられるんだなあなんて変に感心しながらも
そんな生き方を肯定することなんてできない。
お母さんを大切にする気持ちは凄く分かる。
あらゆる局面でひしひしと伝わってくる。
でも、大切にするあまり他者を侮辱したり軽蔑したり
そういう偏見に満ちた部分は好きになれませんでした。
お母さんはとてもいい人。ほんとうにいい人。
私はこんな幼少期もこんな母親もいないから余計かなあ。
悪い本ではないです、
たぶん涙が止まらないひともたくさんいると思う。
ただ私には年齢的に早かったことと、
時代背景が合致しなさすぎたんだな、たぶん。
ごめんねリリーさん。